なんとも麗らかな光の下で
円やかに朔の塩焚き。

初春という言葉に似つかわしい穏やかな冬晴れに恵まれて
いつもの笑顔にほっこり。

26年前に塩爺がしおたきを始めた頃のメンバー
ノンさんもひょっこりやって来て
塩爺はとっても嬉しそう。
ノンさんは塩爺のふたつ先輩87歳！
釣竿を肩にかけて岩場へ向かう姿は恵比寿さんそのもので
たくさん釣れると
小屋に持ってきてくれる福の神。

「どがしとるかな⁇」
「どがぁもこがぁも、、、、」
大田弁の教科書どおりの会話がひと通り繰り広げられるのを
傍でニヤニヤしながら聴く幸せよ。

今年も禊ぎから始まるしおたき。
冴え冴えとする空気とはうらはらに
海水は思ったほど冷たくなくて
陸に上がってからの方がまるで修行のような

身も心もスッキリして
薪を運び
火を焚いて
訪れる仲間と笑いころげる

美味しいものは分けこして
美味しいねぇとうっとりする

身の丈で居られるこの空間の心地よさを知ると
不思議と
今、この瞬間満ち足りていることに目が向くようになる

そんな自分
そんな居場所を今年も粛々と調えていこう。

美しい熾火
手に取れない
残せない
一瞬の美しさに息を呑み心に留める

塩焚きに魅せられて
薪割りにハマって
塩爺に惹かれて

遠近からやって来る仲間たち
一期一会の繰り返し

楽しくて堪らない日常がまた廻り始める

今回の初釜の塩は
「初心（ういごころ）」

師走の朔に汲んだ潮を
新年の朔にたきました

いいお天気に恵まれて
あと少しで乾きそう

お待たせしている皆さま
もう少しお待ちくださいね

あと少しお分ち出来そうです