リメしまPostに投稿された記事を独自に深掘りする、その名も特集!リメしまPost「そげそげ百景」。
第3回目は、島根のおもしろ自動販売機を深掘りしました。
今回は、「ぴょん吉」さんが投稿された、出雲にある「たまご自販機」で新鮮たまごを提供されている「有限会社福田ファーム」さんを取材しました。
今回もリメしま名誉団長である、しまねSuper大使「吉田くん」が一緒です♪
たまご自販機があるのは、一畑電車の雲州平田駅から車で5分ほどにある、JAしまね久多美の敷地内。
「新鮮たまご直売所」という看板が出ている小屋の中に、合計21パック入るたまご自販機が合計3台設置されています。
卵は、いわゆるLサイズから2Lサイズの「大玉」とMサイズの「中玉」の2種類で、両方とも300円です。
気になるこのたまご自販機の問い合わせ先は、有限会社福田ファーム。
有限会社福田ファームは、出雲市野石谷町にある、県内でも珍しいひよこの育成から卵の販売まで行う鶏卵業者さんです。
養鶏場には、成長段階ごとに区別された約3万6千羽の鶏が飼育されており、ご家族を含めて11人の従業員の皆さんで、毎日鶏の健康管理と卵の品質管理を行われています。
また2022年2月に、島根県の定める「美味しまねゴールド」の認証を受けており、たまご自販機の卵は、世界に誇れる安全で美味しい島根県産品です。
そんな福田ファームの工場内を、取締役会長の 福田賢治さんにご案内いただき、吉田くんと一緒に見学してきました!
敷地内には大きな鶏舎がいくつもあり、成長段階で分けられた鶏が飼育されています。
一羽の鶏が卵を生む期間は大体1年半ぐらいで、卵を産む鶏の鶏舎からは、長いベルトコンベアーが工場に向かって伸びています。
産んだ卵は、なんとそのベルトコンベアーの上を移動して行くのだそうです。
今回は、工場の中を特別に見学させていただきました!
工場の中はしっかりと衛生管理されているので、着替えと消毒は必須です。
ベルトコンベアーで運ばれて工場に入った卵は、まずはしっかり洗浄されます。その後、中身に異常がないかスキャンされ、大きさによって選別され、包装されます。
中には双子の卵もあるそうで、双子の卵は2Lサイズよりも大きく、少し細長い形をしているそうです。
双子の卵なんて、割ってびっくり嬉しさ倍増です!
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たまご自販機をはじめられたきっかけはなんですか?
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2002年、今から20年ほど前になりますが、当時のJA出雲 養鶏部会の事業の一環で始めました。
当初は、今の「新鮮たまご直売所」に2機設置していただけですが、5、6年前からJAしまね平田東支店にも2機設置しています。今年の春には、「新鮮たまご直売所」(JAしまね久多美の敷地内)の自動販売機も新しくして1機増やして3機設置しています。
もともと家は、戦後からひよこの育成だけを行っていました。ひよこを鳩ぐらいの大きさになるまで育てて、その後は各家庭に販売していたんです。
昭和40年代後半、各家庭で鶏を飼う習慣がなくなり養鶏業が専門化し、ひよこから卵を産む鶏の育成とともに、卵の販売も行うようになりました。
現在は、私たちのようにひよこから育成し、卵の販売まで一貫して行う養鶏業者は少なくなっています。県内では数社だけだと思います。全国でもあまりありません。
やはり鶏の肥育から卵の販売まですると、色々と苦労はありますが、自分のところで育てた鶏の卵なので、そこは強みだと考え、品質にも自信をもっています。
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お客様の反応はどうですか?
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卵は、始めた当初から大玉中心に販売していますが、大きくて新鮮な卵が、自動販売機で手に入るので喜ばれています。
近所の方を中心にお買い求めいただいていますが、境港など遠方からわざわざ買いに来られる方もいます。
お客さまと直接話す機会は卵の補充の時ぐらいですが、
親子連れで来られて、お子様がボタンを押すのを楽しみにされていると話を伺ったことがあります。
他にも、小学生のおつかいなどにも利用されているようです。
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盗まれたりしないんですか?管理面で苦労されたことは?
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一応、防犯カメラを設置していますが、防犯のチェックより卵の補充のタイミングを確認しています。笑
おかげ様で欠品になることも多く、補充のタイミングは気にかけています。
この20年と少しの間で1度だけ盗難にあった事がありますが、お客様がちゃんとルールを守ってくれているおかげで、自動販売機事業は成り立っていると思います。
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今後してみたいことなどはありますか?
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去年の夏ごろ、鳥インフルエンザの影響で都市部のスーパーなどで卵が欠品することがありました。
今は欠品することはなくなっていますが、卵を欠品させないよう品質管理をしっかり行っていきたいです。
島根県の養鶏規模は全国的には小さいですが、行政も力を入れてくれているのでこれからも安心・安全で新鮮なおいしい卵を届けていきたいです。
人生で初めて、卵を自動販売機で購入しただんちょーほさ。
今回もドキドキワクワクの大冒険でした。
福田ファームさんにお土産で双子の卵をいただき、帰ってさっそく目玉焼きを作って美味しくいただきました。
目玉焼きを食べながら、毎日新鮮な卵を産んでくれる鶏さんと、そんな鶏さんを育ててくれている養鶏業者さんに感謝をするのでした。