


●いずもまがたまの里 伝承館(注1)●
灘櫛
「ねぇねぇ、かわいいパワーストーンがいっぱいあるわよ~~!」
女子社員A
「すごいパワーを感じるわ!」
灘櫛
「どれにしようかな?」
女子社員A
「ねぇ、灘ちゃん・・・もしかしてこないだの八重垣神社の一件まだ引きずってる?」
灘櫛
「もうやだ~。100円が最後まで沈まなかったあれ?気にしてないわよぉ」
女子社員A
「あ~~、良かった!」
灘櫛
「わたし、そういうとこあっさりしてるの。も・し・か・し・て・重い女って思ってた?」
女子社員A
「ま、ま、まさか~~♪そうじゃないのよ・・・ただ・・・これなにかな~って」
灘櫛
「あ、これ?やだ、もう見つかっちゃった?」
女子社員A
「そりゃあこんなに目立つところにあったらね・・・」
灘櫛
「八重垣神社で買ったお守りよ。ただの。」
女子社員A
「すごい数だね・・・」
灘櫛
「100円にちなんで100個買ったんだ~。あ、べ、べつに100円が沈まなかったこととは関係なく」
女子社員A
「ふぅん・・・」
灘櫛
「しょうがないっか~。一個ならバッグにつけても目立たないけど100個だとやっぱね・・・」
女子社員A
「そ、そ、そうね・・・」
灘櫛
「やっぱあれかな~?目立っちゃうって感じ?」
女子社員A
「そーとーね」
灘櫛
「やだ~。早く言ってよぉ~。ずっとこのまま一畑電車に乗ってきちゃった~」
女子社員A
「あ、一畑電車なら大丈夫よ!『RAIL WAYS』(注2)で慣れっこなはずだから!」
灘櫛
「映画撮影だと思われたかな?」
女子社員A
「たぶんね!」
灘櫛
「あ~、よかった!」
女子社員A
「それよりもどれにする?」
灘櫛
「そうねぇ、ストラップはこないだ買ったし・・・」
女子社員A
「ボーナスも入ったし、思い切ってネックレス買っちゃおうかな~」
灘櫛
「彼氏には買わないの?」
女子社員A
「クリスマスプレゼント!?」
灘櫛
「そうよ!」
女子社員A
「じゃあさ、灘ちゃんも酢竿野に買ったら?」
灘櫛
「そうね!ボーナスも出たし♪」
女子社員A
「あ、見て見て!このウサギ、かわいくない?(注3)」
灘櫛
「きゃ~、ほんと!かっわいい~~」
女子社員A
「あ、こっちには亀もある!」
灘櫛
「か、か、亀!?」
女子社員A
「でもやっぱウサギのほうが女の子っぽいわよね~『私だと思って肌身離さず付けてて!』とか言っちゃったりして」
女子社員A
「『離れていてもいつも一緒だよ』とか言われちゃったりしてぇ~」
女子社員A
「どれにしようかな~・・・あれ?灘ちゃん!?」
ピッ、ピッ、ピッ!
店員
「5800円になります。ポイントカードがいっぱいになりましたので、1000円引かせていただきますね」
灘櫛
「ラッキー!」
女子社員A
「灘ちゃん・・・亀買ったんだ・・・」
酢竿野へのクリスマスプレゼントの亀の形のパワーストーンに
酢竿野の『巡礼の道』の旅が一日も早く終わり
酢竿野が人間になりこの恋が成就しますように・・・という想いを込める灘櫛だったのだ。
【島根ワンポイントレッスン】
(注1):いずもまがたまの里 伝承館・・・
古代から「幸せを呼ぶ石」として身につけられてきた勾玉専門店。
「勾玉作り体験」が出来る人気スポット。(松江市玉湯町湯町1755-1)
(注2):RAIL WAYS・・・
島根の一畑電車を舞台にした映画。2010年の夏に全国ロードショー。
(注3):ウサギ・・・
いずもまがたまの里伝承館で売っているウサギの水晶は
カップルで持つと長続きすると言われている。
広島県在住。
ラジオDJ&ラジオドラマ
制作出演ほか、幅広く執筆活動を行う。独特な世界観が老若男女問わずに人気。
2003年から3年間続いた「ほぼ日刊イトイ新聞」の『ほめ道を往く。』も担当。
プチフランソワーズな毎日
http://vivafran.com/