

実家に仔犬が生まれる。
「ハチ」と名付け、
「待て」を中心にしつけ中。
飼っている白鳥に餌をやっていたらとんびに攻撃される。
トラウマになってしまい、現在餌やりは地域のボランティア団体に外注。
新作の眉墨で書いた点眉がお気に入り。
今はやりの歴女になるべく、島根の歴史を勉強中。
土日は図書館で過ごしている。
ネットで知り会った男性に惹かれるものの、ネットだけに慎重になっている。
まだ会う約束はしていない。
ここは島根県のとある町。
静かでのどかなこの町に、人知れず月9並みの恋愛ドラマを繰り広げている会社がある。
そう、それは、語らなければ誰にも知られることなくひっそりとそこにあるだけの恋のはずだった。
だが、その恋は運命の扉を開いてしまったのだ!!!
あなたは歴史の目撃者となるかもしれないし、ならないかもしれない!!
灘櫛「あ~、疲れた、ようやくお昼休みね」
女子社員A
「お弁当食べましょ」
灘櫛
「OK!お茶持って行って!」
女子社員A
「あ、酢竿野さんよ!」
灘櫛
「やだ~。どうしよう。こんなお弁当箱抱えたところ見られたらダサい女って思われないかしら?」
女子社員A
「大丈夫よ!そのシジミ柄のバンダナが光ってるし♪」
灘櫛
「あ、これ?これいいでしょ?こないだ松江のリサイクルショップで買ったのよ♪」
女子社員A
「どおりで!なんかちょっとレアっぽいって思った」
灘櫛
「わかる?さっすが!!!あ、酢竿野さん・・・お疲れ様です」
酢竿野
「お疲れ様!あれ?これからお弁当?」
灘櫛
「はい・・・これから『シジミ生態調査ルーム』で食べようかと・・・」
酢竿野
「ちょうどいいや。僕も今日はお弁当なんだ!ほら!」
灘櫛
「あ、そ、そ、その白鳥柄のバンダナって・・・」
酢竿野
「あ、これ?これはこないだ松江のリサイクルショップで買ったんだよ。いいだろ?気に入ってるんだ」
灘櫛
「知ってます!このシジミのバンダナ買う時、実はそっちと迷ったんです・・・」
酢竿野
「本当なの!?」
ふたりは運命を感じた。
これは松江の縁なのか?
そこにひとりの女が近づいてきた。
甘手
「ホ~ホッホ!すっさ~♪今日はお弁当なの?ホ~ホッホ!一緒にイーティングしましょぉ♪」
酢竿野
「あ、甘手さん」
甘手
「あら?白鳥柄なんて珍しい。酢竿野らしいわ。飼ってるエリザベスによく似てるのね♪」
灘櫛
「飼ってるって?」
酢竿野
「ああ、僕、家で白鳥飼ってるんだ」
甘手
「何?あなた何も知らないのね。もしかして初耳?」
灘櫛
「・・・・・」
甘手
「さあ、酢竿野、行きましょ!こんなダサいシジミ女より、見て!わたしのバンダナ」
酢竿野
「あ、龍だ」
甘手
「好きでしょ?」
酢竿野
「ああ・・・大好きだ!!!」
灘櫛
「そ、そ、そんなぁ~~~」
灘櫛はダッシュでその場から立ち去った。
追いかける女子社員A。
灘櫛
「わたし、わたし、負けないっ!!!打倒甘手よ!!!」
女子社員A
「早くお昼食べないと、お昼休憩終わっちゃうわよ!」
灘櫛
「こうしちゃいられないわ。わたしこれから勾玉ストラップ買ってくるから!」
女子社員A
「え?今から?」
灘櫛
「恋の戦いの火ぶたは切って落とされたのよ!勾玉の出番でしょ?」
女子社員A
「そうね!!勾玉ストラップが今こそ必要ね!!」
灘櫛
「じゃあ、わたし行って来る!!」
女子社員A
「わ、わ、わかった!!」
そういって灘櫛はあと30分の昼休憩を利用し、自転車に乗って勾玉「縁」ストラップを買いに出かけたのであった。
★白鳥・・・・島根県の県鳥。島根県人の優雅さや気品を兼ね備えた渡り鳥。
★シジミ・・・・島根県の特産品。NHK「だんだん」では主人公の父(吉田栄作)がしじみ漁師だったため注目の職業となっている。
★龍・・・・スサノオ好きの酢竿野さんのラッキーアイテム。
★勾玉ストラップ・・・島根県の縁結びアイテム。この勾玉ストラップを付けた携帯電話には幸運が宿るかも知れない。
広島県在住。
ラジオDJ&ラジオドラマ
制作出演ほか、幅広く執筆活動を行う。独特な世界観が老若男女問わずに人気。
2003年から3年間続いた「ほぼ日刊イトイ新聞」の『ほめ道を往く。』も担当。
プチフランソワーズな毎日
http://vivafran.com/